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2010年7月31日 (土)

Epic Special Album

EpicA)
1.オープン・アップ・ワイド(チェイス)
2.マギー(レッドボーン)
3.魔女の夜/あくる朝(スキッド・ロウ)
4.歯(ソフト・マシーン)
5.恋のブガッティ(ミッシェル・フュガン)
6.愛の願い(ミッシェル・ポルナレフ)
B)
1.アイ・ウォント・トゥ・テイク・ユー・ハイヤー(スライとファミリー・ストーン)
2.おまえの全てを(エドガー・ウインターとホワイト・トラッシュ)
3.スペインからの便り(アル・スチュアート)
4.私がなりたかった物(ヘヴン)
5.オー・シャンゼリゼ(ジョー・ダッサン)
6.ある愛の詩(カラベリときらめくストリングス)

 1972年、昭和47年6月、当時僕の買ったチェイスのデビュー・アルバム「追跡」にはLPレコードがもう一枚付いていた。

「エピック・スペシャル・アルバム」と題されたこのレコードは前年からスタートしたエピック・レーベルのプロモーションLPだった。

以下、ジャケット裏の紹介文を引用されてもらうと、

1.オープン・アップ・ワイド(チェイス)
 「4本のトランペットが炸裂する驚異のグループ、チェイス。ジャズ出身のビル・チェイスをリーダーとする、9人編成のロック・グループ。ジャズ雑誌"ダウンビート"を含むあらゆる雑誌で絶賛され、現在アルバム"追跡/チェイス"、シングル"黒い炎"ともにアメリカのチャートを急上昇中! ライナーノーツをキャンディッドのナット・ヘントフ、ジャケットはボブ・ディランのポスターで有名なミルトン・グレーサーが担当。CBS社長クライブ・ディビス曰く"チェイスはエピック・レコード最大のグループで、我々は全力を投入してこのグループをプッシュする"と。」・・・・だそうだ。

デビュー・アルバム「追跡」のオープニング・ナンバー。インストゥルメンタル曲で、シングル・カットはされていないが、当時ラジオでよくかかっていた彼らの代表曲。

2.マギー(レッドボーン)
 「スポイルされた滅亡寸前のアメリカ・インディアン。彼らの鬱積した怨念を体制へぶちまけた4人組ロック・グループ。4人ともアメリカ・インディアンの若者だ。音楽的なキャリアは長く、オデッタやジョン・リー・フッカーのバックを務めたり、アレサ・フランクリンやボビー・ジェントリーに曲を提供している。彼らの取り上げるものは黒人問題、ベトナム戦争などの陰で少しも表面化しないインディアン差別問題。それ故、レッド・ボーンは自分達のロックで体制の矛盾を激しく告発する!」・・・だそうだ。

解説だけを読むとかなりパンクな印象を受けるが、実際の音は結構聴き易くて自分好みだった。

3.魔女の夜/あくる朝(スキッド・ロウ)
 「69年にデビューしたアイルランドの3人組で、フリードウッド・マックに認められてロンドンへ進出。爆発的エネルギーに溢れるヘヴィーなロック・グループ、しかもギタリストのゲイリー・ムーアは若干18歳にもかかわらず、非常に高度なテクニックと多彩な才能を持ち、これからの活躍が期待される。」・・・だそうだ。

ゲイリー・ムーア、18歳!!

4.歯(ソフト・マシーン)
 「デビュー以来、ひたすら自分たちだけの音楽を追い求めるグループ、ソフト・マシーンは最も創造性溢れるすばらしい音楽製造機。アヴァンギャルド・ジャズ、プログレッシヴ・ロックの両分野で考え得る限り最も進んだ音楽を創造する知的ロックの代表ソフト・マシーン」・・・だそうだ。

ロックの片鱗もなく完全に前衛ジャズ、当時は何がいいのか分からなかった・・・今も??

5.恋のブガッティ(ミッシェル・フュガン)
 「数多い新人の中で最も将来性のある一人です。いやジャズ・サンバ風フレーズとフォークのシンプルさを織り込んだ曲作りなど一流の実力です。"恋のブガッティ"、"別れの部屋"とヒットも続出。繊細なフィーリングと男臭さとが交じり合ったミッシェル・フュガンが第二のアダモになる日も近いでしょう。」・・・だそうだ。

意外といい曲でこのアルバムで一番のお気に入りになった。この前も後も僕はまったく名前を聞かなかったのだが、最近になってあのサーカスのヒット曲「Mr.サマータイム」の元歌「Une Belle Histoire(愛の歴史)」の作者であることを知った。

6.愛の願い(ミッシェル・ポルナレフ)
 「肩までの長髪と反射グラスのサングラスをかけた27歳の若者に私たちはロックのフィーリングとフランス文化の伝統の上に形成された新しい個人主義の世界を見ることが出来ます。ポルナレフは愛を通して社会に、青春に対して強く抗議する。そして彼のメロディはあらゆる層の人々に優しく呼びかけます。」・・・だそうだ。

「愛の願い」は「シェリーに口づけ」に続いて発表されたシングル曲。4分19秒もある。以降この路線が続く。

B面に移って、
1.アイ・ウォント・トゥ・テイク・ユー・ハイヤー(スライとファミリー・ストーン)
 「67年春、West Coastで結成された。リーダーのスライ・ストーンを含む黒人7人で構成されている。"Dance To The Music"、"Thank You"、"I Want To Take You Higher"などの大ヒット曲を飛ばし、今や世界のトップ・グループ。映画"ウッドストック"では彼らの人気と実力を如何なく発揮、観客を興奮の坩堝に叩き込んだ。アメリカの矛盾を暴露した彼らの音楽は最もコンテンポラリーなアメリカン・ミュージックだ。」・・・だそうだ。

掛け合いボーカルが左右に振り分けられていて、片方のスピーカーが壊れていた家のステレオではちゃんと聴くことが出来なかった。当時のイメージが脳裏に焼き付いているせいか、今この曲を聴いてもどうもボーカル・バランスが小さく感じてしまう。

2.おまえの全てを(エドガー・ウインターとホワイト・トラッシュ)
 「(紹介文なし)」

ジョニー・ウインターの弟、エドガー・ウインターのグループ。バリバリのブラス・ロックで、確かサックスを吹いていたと記憶してるが・・・自分の頭の中で"ヘヴン"と混在してしまって、イギリスのグループみたいな思い込みがあり、ちょっと記憶が怪しい。
ナウ・エクスプロージョンにエドガー・ウインターが登場した時は、エドガー・ウインター・グループとして、キーボードを駅弁売りのように肩から下げてステージ中央で弾きながらボーカルをとっていた。それを観てから僕はショルダー・キーボードをかっこいいと思ったことが一度もない。

3.スペインからの便り(アル・スチュアート)
 「"音楽は二次元の小説"と語る美少年アル・スチュアートは、既に3枚のアルバムを出していて、本国のイギリスではトップ・クラスのアーティスト。2作目のLP"ラブ・クロニクルズ"が69年ベスト・アルバム賞獲得やジミー・ペイジとの共演などで話題を呼び、次作"ゼロ・シー・フライズ"では、完全に自分の世界を築き上げている。イギリス最大のホープであることは間違いない。」・・・だそうだ。

少し経ってから、この曲のキーボードはイエス加入前のリック・ウェイクマンだと知り、改めて聴くと「ヘンリー八世~」に通じるリック・ウェイクマンの世界が展開されていて、納得してしまう。

4.私がなりたかった物(ヘヴン)
 「71年7月、イギリスに驚異のブラス・ロック・バンドが出現。ちょうど2年前のシカゴのデビューに似た、あるいはそれ以上の衝撃で迫ってくる。2枚組アルバム、6つ折りで120cm×90cm、広げると十字架の形というジャケットなど話題の多いデビュー作。このグループの名はヘヴンといい、イギリスの卓越したミュージシャン7人で組織。」・・・だそうだ。

シカゴ様と比べるなんぞ百年早い。

5.オー・シャンゼリゼ(ジョー・ダッサン)
 「シャンソンを変えた男、ジョー・ダッサンは大人向けフレンチ・ポップスのアーティストです。"オー・シャンゼリゼ"、"アメリカ・アメリカ"と大ヒットを放ち、フランスではNo.1の人気と実力を持つアーティスト。甘くビロードのような低音で淡々とつぶやくジョー・ダッサンこそイブ・モンタンやアズナブールの座につけるアーティストの一人と言えましょう。」・・・だそうだ。

ダニエル・ビダルとの競作になり、可愛らしさでダニエル・ビダルの方に軍配が上がったが、個人的にはこっちの方が好きだ。

6.ある愛の詩(カラベリときらめくストリングス)
 「"パリのときめき"を世界中のイージー・リスニング・ファンにお届けする"カラベリときらめくストリングス"。カラベリはあらゆるジャンルの音楽でも一瞬のうちに輝ける美しい音楽に変える魔術の持ち主です。フランシス・レイが、ビールトズが、サイモンとガーファンクルが、きらめくストリングスにのって美しいメロディと詩情の世界を広げてくれます。」・・・だそうだ。

当時、"カラベリときらめくストリングス"って凄く変わった名前だと思ったが、それとは裏腹にサウンドはごくごく普通だった。

 このように収録アーティストは"ソフト・マシーン"から"カラベリときらめくストリングス"まで本当に多種多様で、収録曲も各アーティストの代表曲を惜しげもなく収録していて、僕にとってはとても貴重なレコードとなった。

このレコードを貸した友人はソフト・マシーンがいたく気に入りオリジナル・アルバム「4th」を買ってしまった。それまでマウンテンが一番好きだったのに、一体何が彼をそうさせたのか。

そんなわけでこのおまけレコード、僕とその周辺に微妙に影響を与えていたのである。

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